ネットワークに関しては「なんちゃってNEレベル」ですがたまには!
というわけでスタッキングを使ったネットワーク冗長化について書いてみます。
ネットワーク冗長化と言えば
の組合せが一般的です。
ただ自分レベルのエンジニアではけっこう管理が難しいなと思ってました。
- 構成が複雑でVRRPのためのVIP、VRID、STPの優先度(どこがBlockngになるべきか)など管理する情報が多い
- 構成変更時のSTP再計算を考慮しないといけない
これに対して、複数のスイッチを専用のケーブルで繋いで仮想的な1つのスイッチにしてしまう、スタッキングという技術があります。
構成イメージについて簡単に
よくあるL3、L2スイッチの2段構成でネットワーク冗長化を考えると
STP&VRRPだとこんな感じでしょうか・・・
スタッキングを使うとこんな感じになります
2つのスイッチが仮想的な1つのスイッチになるので
- VIP管理の必要ありません(2つのスイッチで1つのRIPを共有)
- スイッチ間のケーブル冗長化機能であるリンクアグリゲーションでスイッチ、L2経路の冗長化ができます。
- L2のネットワークループができないのでSTP無効化しちゃえます!再計算とか優先度とか考えなくていい!
- 設定が簡単で管理するコンフィグの数が半分
冗長化のために必要な設定は2つのスイッチから1本ずつとったリンクアグリゲーションを構成するだけです
interface ethernet 1/g48 channel-group 1 mode auto exit interface ethernet 2/g48 channel-group 1 mode auto exit interface port-channel 1 spanning-tree disable switchport mode trunk switchport trunk allowed vlan add 1,2 exit
ただ2つのスイッチが仮想的に1つのスイッチになってしまうので、完全な冗長化とは言えない部分が出てきます。
- 設定ミス等で両系障害となる可能性が高まる
- ファームアップ等、スタッキングが一時的に無効になる作業を停止なしで行うのが難しい
- スタッキングが切れたときの挙動がよくわからん(基本的にネットワーク断。ここが冗長化されてない場合も)
なので
- 基本的にスイッチの設定いじらない
- がっつりNEがいない(実際うちみたいな中小SAPには多いのでは)
という状況でネットワーク冗長化を考えるときに有効なのではと思います
最近はTRILLのような次世代の冗長化の仕組みがどんどん出てきてるみたいなので、
ゼロからネットワーク作る場合はぜひ検討してみたいですね!